2011年9月16日金曜日

酒#めし いづ屋!

彼と知り合って何年になるだろうか?
札幌の繁華街、薄野の外れに看板も出さず暖簾も出さない、あるのは本当小さな引き戸だけで、
ほとんどの人がお店の前を素通りしてしまう、信じられないお店がある。
まさかその引き戸を開けると食べ物屋さんがあるなんて誰しも思わないだろう。
偶然にお客様が出入りしているのを見かけて、ワタシも飲食店とわかり、驚いた!
よく隠れ家的なお店なんてフレーズを唄っている所も有るが、看板も出さず暖簾も出さず!
ここまでの徹底振り、一度来て頂いた方を逃がさずにリピートさせる。よほどの品を提供して、
その品に凄い自信を持っているのだろう、またどんなお店造りになっているのだろと初めてお店に足を踏み入れた時に彼がそこに居た。
まだ開店して1年も経たない頃でお客様もまばらで「看板も揚げずよほどの自信なんですね?」と尋ねると
「口コミも時間が掛かりやっと少しづつですがボチボチお客様が来てくれる様になった、開店して半年は毎日胃が痛かった、辛かった」と語り、言葉数は少ないながら、気持ちは十分に伝わり、彼のもの凄く素直で飾らない人間性は手に取る様に感じた。まして一限なこんなワタシに「ご来店ありがとうございました」とわざわざ礼状まで送ってくれた。

その後ワタシ自身も気にはなっていたものなかなか寄る機会も無く、いつの間にかそのお店も繁盛店に変わり、寄った所でほとんど満席で何度も帰されるしだいで…
そんな事を何度繰り返したか?やっとお店に通されるとそこに彼の姿はなく、
当時のお話をすると独立開業していると聞き「おめでとう」が言いたくて、その足で彼のお店に向かった。

彼のお店もまた引き戸で戸を開けるとコの字になったカウンターがひとつ有り10人も座ればいっぱいに
なるほどのこじんまりとしたお店で木材を基調としたぬくもりのある造りと程良くトーンを落とした照明と所々
彼のセンスの良さが織りなされて、シックにまとまりとても居心地が良い落ち着く空間が出来ている。
出された品も吟味された物でけして素材の味を殺す事無く、手の加え方も最小限に抑えて、
美味しさだけでなく素材の優しさまでも体に届けてくれる。
見てくれを気にし過ぎてお店の造りや空間を格好良く仕上げて出された物がダサい、食べられない
お店はいっぱいあるが、お店の空間も提供された品物も全て上品に整っている
バランスの良い所はけして多くは無い!ただのセンスの良さだけでは無く、
何事にも興味を持ち、常に前向きに考えて感性を磨いている人だけに成し得る技だろう

   酒#めし  いづ屋
札幌市中央区南4条西5丁目第4藤井ビル2F
TEL 011-233-1718     URL  http://ameblo.jp/sake-meshi-izuya/

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